未就学の子連れで海外留学は悩みがたくさん

子連れ台湾留学記
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台湾の友達と中国語で話せないもどかしさ

 

台湾に通い始めてからというもの、毎回ブライアンが日本語を話せる友達を連れて会いに来てくれるので、私の台湾朋友はねずみ算式に増えていった。中には日本語ができる友達もいたが、中国語と私の中学生レベルでの英語でやり取りするしかない友達もいた。

実は私の大学時代の第二外国語は中国語。(余談ではあるが、その時の先生は台湾人!)しかしながら、あまりやる気のなかった私は「単位だけ取れたらいいや」程度の勉強しかしておらず、覚えている単語と言えば「垃圾桶(=ゴミ箱)」だけ。(なぜこの単語だけを覚えているのかというと、「これって大事な単語なのかな?」と疑問に思っていたからw)
そんなわけで、台湾を好きになってから急に中国語熱が高まり、ラジオでNHKの中国語講座を聴いたり、区民センターの中国語講座を受けてみたりしたが、一向に上達する気配はなかった。

 

未就園の子どもがいるから台湾留学は無理

 

そんな私を見て、台湾朋友シズカが私に台湾での語学留学を勧めてくれた。もちろん中国語は勉強したいし、大好きな台湾で生活もしてみたい!でも、その時私は既に結婚していたし、子どもも生んでいた。どう考えても留学できる状況ではなかった。
そこで、シズカが留学の話を持ち出すたびに、断腸の思いで「留学は老後の楽しみにとっておくわ~」と答えていた。

 

台湾語学留学に向けて運命が動き出した夏

 

2013年夏。友達と台湾に遊びに行っていた私は、夜だけ友達と別れシズカと食事に出かけた。すると、シズカが私に紹介したい人がいるという。待ち合わせ場所に行くと、現れたのは日本人の男性だった。聞くと、台湾師範大学に語学留学をしているという。私に強く語学留学を勧めるシズカが、留学のあれこれを聞かせようと連れてきたのだった。
さらに驚いたことに、その日本人男性Tさんは台湾師範大学の入学願書を持ってきてくれていた。こんなもん もらってしまったら、ますます留学したくなるじゃないかーっ!今はできないのにーっ!私は自他共に認める自由人だが、さすがに2歳の子を置いて留学する勇気はなかった。
それに春からは息子を幼稚園に入れないといけない。私が住んでいる地区では、人気の幼稚園はかなり入りにくいと聞いていたので、私は息子が幼稚園に入れるか戦々恐々としていた。

 

念ずれば花開く

 

その年の秋。拍子抜けするほどあっさりと、息子の幼稚園が決まった。え…!?育児雑誌に出ていたような大変さはどこに!?というくらい、本当にあっさりと希望の園に決まってしまった。
この秋の私の一大イベントは終わってしまった。
そこで、いつもため息まじりに眺めていた台湾師範大学の願書を取り出してみた。スケジュールを確認すると一学期は三ヶ月で、次の学期は11月~2月。このスケジュールだったら息子の幼稚園が始まるまでに留学できるな。でも、やっぱり子どもを置いてはいけないな。
こうして、自分の気持ちに蓋をしようとしたころ、シズカから連絡が。「真紀子!私の妹がワーキングホリデーで海外に行くから、一部屋空く。うちに住んで留学しない?」

何とか諦めようとしていた気持ちに再び火がついた。ダメ元で聞いてみた。「子どもも一緒に住んでいい?」

それまでにも何度か息子と会っているシズカの答えは、「いいよ」。

 

急ピッチで子連れ留学の準備スタート

 

それからの私は全力で子連れ台湾留学の準備をした。まず、日本での息子の入園の準備は出来る限り先回りしてやった。ピアニカもお道具袋も、あんなに早く揃えていたのはうちだけだったと思うw
そして、何よりも気になったのが台湾での息子の預け先。当時息子は2歳11ヶ月。オムツは取れていたが、言葉が遅くてまだあまり話せなかった。
そんな息子がもし「おしっこ!」と言っても、日本語の分からない先生だったら対応が遅れて息子がおもらししてしまうかもしれない。そしたら、またオムツに戻ってしまうかもしれないし、下手したらトラウマになってしまうかもしれない。それだけは避けたい!!
現地の保育園だと保育料はかなり安く抑えられるが、ここで大事なのは息子の自尊心を傷つけないこと。だから私は日本語の話せるスタッフがいる預け先を探さないといけなかった。しかし、日本にいながら台湾の保育園や幼稚園を調べるのは至難の業。ホームページはどれも中国語だし…。
そこで、私は日本に住むシズカの友達Mちゃん(台湾人)に助けを求めた。Mちゃんは私の話を聞き、すぐに日本語が話せる先生のいる幼稚園をピックアップしてくれた。
私は知らなかったが、台湾の幼稚園では2歳児でも入れるクラスがあり、今回のように短期間でも受け入れてくれるとのことだった。しかも、ありがたいことに希望すれば16時までの延長保育が可能という。それなら私の授業とも何とか両立できる!
ただ一つネックだったのは保育料が高いこと。三ヶ月預けたら、かなりの出費になってしまう。
それと、当時息子はよく熱を出していた。台北の冬は意外と寒い。私の体感としては、お正月の時期は日本と変わらないくらいの寒さだ。そんななかシャワーしかない環境では、間違いなく風邪を引かせてしまう。風邪を引いたり熱を出すのは構わないが、私は台湾の病院に行って中国語で説明する自信がない。
そこで、夫との家族会議を重ねた。(正確には、私が夫を説得しただけだがw)
結果として、私が台湾に行くときに息子を連れて行き、一ヶ月後のお正月休みに夫に迎えに来てもらうことになった。そして、帰国後はそれまで通っていた無認可保育園にフルで預ける手はずも整えた。
こうして、私の留学準備はモーゼが海を渡るかのように次々と前途が開けていったのだった。